「ゼロ秒思考」が意味ない理由とは?思考停止で始めても時間の無駄!

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Yahoo知恵袋に次のような質問が書き込まれていました。

                              

ゼロ秒思考って、続けた人ゼロですか? 1年以上続けた人をほとんど見ません。

知恵袋

 

「ゼロ秒思考」とは、A4の紙を毎日10枚用意し、メモ書きを続けることによって思考スピードを上げ、即断即決力を高める、というメソッドです。

 

どんなに思考力が上がっても決断するのに数秒はかかるはずなので、ゼロ秒は言い過ぎだろというツッコミは置いておくとして、

 

元々は2013年に出版された同名のビジネス書から生まれた言葉です。

 

2021年頃にYoutuberの中田敦彦さんが動画で紹介したあたりから「ゼロ秒思考」の知名度が上がり、

 

多くの意識高い系の人たちが便乗したため流行しました。

 

ゼロ秒思考のトレーニングをすることによって、「頭の中のもやもやが全部吐き出される」「頭の中が整理されスッキリした気分になる」という口コミを見かけたのですが、

 

実際のところ「ゼロ秒思考」に意味はあるのでしょうか?

 

調査してみました。

 

 

結論を言います。

 

ゼロ秒思考は意味がありません。

 

解説していきます。

目次

「ゼロ秒思考」が「意味がない」「無意味である」理由とは?

メモする時間が取れず、逆に業務効率が落ちる

「ゼロ秒思考」のトレーニング方法は下記の通りで、かなりの時間を要するものです。

 

A4の紙を10枚用意する

・気になること、課題、嫌なこと、などを11分でメモする

・必ず1日に10枚書き上げる

・寝る前にファイリングする

3ヶ月~6ヶ月ごとに見直す

 

どうでしょう?

このプロセスを毎日行うとなると、12時間くらいはかかりそうです。

 

この方法の効果が出てくるには少なくとも1ヶ月~数か月を要するとのことで、その間毎日メモ書きを続ける必要があります。

 

忙しいビジネスパーソンがそんな時間を取れるのでしょうか?

 

何か月もメモ書きのために睡眠不足に陥り、仕事が進まなくなってしまったことによって降格されたり、最悪会社を辞めされられる可能性すらあります。

 

「ゼロ秒思考」ではなく「ゼロ秒でクビになってしまった」ではシャレになりません。

 

そもそもメモできる人は既にやっている

「ゼロ秒思考」とカッコ良さげなネーミングをしていますが、要は「A4メモ術」です

 

冷静に考えてみてください。仕事ができる人は、既にメモ術を身に付けています。

 

今さら「ゼロ秒思考」のトレーニングをする必要などないのです

 

逆に、仕事ができない人の多くは「メモを取れない人」である可能性が高いです。

 

更に言えば、メモを取れない人は下記のような特徴があり、社会人としての基礎力に欠けているケースがあります。

 

・メモを取ろうとしてもすぐあきらめてしまい、続かない

・メモを取る基礎学力がない

 

このような人が「ゼロ秒思考」のトレーニングを始めたとしても、果たして続けることができるのか疑問です。

 

実際、「ゼロ秒思考」が流行した2021年当時は、周囲に流されて「ゼロ秒思考始めます!」と意気込んでtwitterでつぶやいていた人がたくさんいました。

 

現在そのアカウントを見ると、更新が途絶えていたり、相変わらず残業が多くて効率悪そうに仕事をしている人が多い印象です。

 

あの時「ゼロ秒思考、とりあえず3ヶ月続けます!」と言って、実際に3ヶ月続けた人をtwitterで見たことはほぼありません

 

もちろん「ゼロ秒思考」のトレーニングを続ければ効果はあるのかもしれませんが、

 

そもそも完遂できる人が極端に少ないと思われ、無意味であると言われても仕方がありません。

 

出版社のステマである可能性が否定できない

YouTubeで「ゼロ秒思考」を紹介した動画に対して、「すぐにやってみます!」「これは始めるしかないですね!」のような薄いコメントが大量に投稿されています。

 

一方、「xxヶ月間続けてみたらこんなことが起きた」といった具体的な効果について言及したコメントはほとんどありません。

 

実際に試してもいないのにこのような書き込みが大量に投稿されるのは、何らかのステマである可能性があります。

 

その発信元が著者の関係者なのか出版社の関係者なのか、動画の投稿者なのかは不明ですが、知らず知らずのうちに「ゼロ秒思考は意味がある」と誘導されてしまっているのかもしれません。

 

ステマ疑惑を検証するために、Amazonの評価数も見てみましょう。

 

ここでは、似たような分野の書籍である「メモの魔力」と比較してみます。

 

「ゼロ秒思考」の発行部数が34万部(2022年8月時点)に対して、「メモの魔力」の発行部数は70万部(2021年4月時点)です。

 

一方、Amazonの評価数は、「ゼロ秒思考」が5,036個に対して、メモの魔力は4,059個。

■発行部数

ゼロ秒思考:34万部

メモの魔力:70万部

■評価数

ゼロ秒思考:5,036個

メモの魔力:4,059個

 

いかがでしょうか。

 

ゼロ秒思考は、メモの魔力と比べて発行部数が半分以下であるにもかかわらず、評価数は1.2倍以上となっています。

 

ちょっと不自然な数字ですよね。

 

実際に効果があるかどうかは置いておいて、ステマによって評価が高められている可能性が否定できないため、うかつに信用しないことをおすすめします。

 

上位互換の本が既に存在する

前述した「メモの魔力」は、「ゼロ秒思考」の上位互換とも呼べる本です。

 

というのは、ゼロ秒思考が単に紙にメモするだけのメモ術であるのに対して、

 

メモの魔力ではメモ術を更に掘り下げており、「メモした内容を抽象化する」「結果を構造化して話せるレベルに落とし込む」ところまでを解説してくれています。

 

メモの魔力を既に読了した人であれば、ゼロ秒思考を読んでもあまり新たな発見は得られない可能性があるため、わざわざ下位互換された本を買う必要はありません。

 

「ゼロ秒思考」を思考停止で始めても意味がない

以上より、ゼロ秒思考を何も考えずに始めるのは逆効果である可能性があるため注意しましょう。

 

繰り返しになりますが、単なるA4メモ術を「ゼロ秒思考」と言い換えたネーミングセンスは素晴らしいと思います。

 

もしこの本の名前が「仕事ができるようになるA4メモ術」だったら、ここまで売れていないのではないでしょうか。

 

「ゼロ秒思考」から学べたのはネーミングの重要性だけということですね。

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