クレペリン検査は意味ない?効果のないぼったくり検査を受けさせられている可能性も?

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Yahoo知恵袋に下記のような質問がありました。

 

内田クレペリン検査って役に立つんですかね?性格がわかる~、とか言われてますが、本当ですかね?

回答結果は被験者がある程度操作できますよね。

そもそも、1桁の足し算を延々とやってるだけで性格が判断できるというのもちょっと疑問です。計算が得意な人もいれば苦手な人だっているでしょうし。

知恵袋

 

クレペリン検査」というのは、1920年代に開発された心理検査の一つで、主に企業の採用活動や学校の生徒指導などで用いられています。

 

特に鉄道事業者やバス事業者においては、3年に一回、運転士の適性検査として受検させることが国土交通省令によって義務付けられています。

 

このクレペリン検査ですが、インターネット上では「クレペリン検査全く意味ないのでは?」「就活でクレペリン検査受けたけど、無意味じゃない?」といった意見が数多く寄せられています。

 

実際のところ、クレペリン検査は意味がないのでしょうか?

 

調査してみました。

 

結論を言います。

 

クレペリン検査には意味がありません。

 

解説していきます。

目次

そもそもクレペリン検査とはどのような検査なのか

 

クレペリン検査は正式名称を「内田クレペリン精神検査」と言い、日本の心理学者である内田勇三郎氏によって開発された心理検査です。

 

やり方としては、数字一桁の足し算を、5分の休憩をはさんで前半15分、後半15分の計30分間実施します。

 

そして、1分ごとの作業量の変化や正答率などから、受検者の性格や適性を診断するものです。

 

必ずしも正答率が高ければ良いというものではなく、作業効率や休憩を挟むことによって作業量がどれだけ回復したか、などの細かい点を考慮してその人の働きぶりを予測することができる、とされています。

クレペリン検査が意味ない理由①: 受検した日の体調によって結果が大きく変わるから

 

前述の通り、クレペリン検査は紙と鉛筆を使って30分間ひたすら計算をし続ける、というものです。

 

かなりの集中力を要する作業なので、その日の体調によって結果が左右されてしまいそうですよね。

 

実際、心理学者の村上宣寛は、クレペリン検査について「同じ個人でもそのときの状況や体調によって統計学的に無視できない大きな誤差が作業曲線に表れることから、同検査にはほとんど意味がない」との見解を示しています。

 

受検者全員が万全の体調で試験を受けられるわけではないので、この点だけ取ってもクレペリン検査は意味がない、と言えるかもしれません。

クレペリン検査が意味ない理由②: 何かやった気になって満足しているだけだから

  

クレペリン検査が無意味と思われる2つめの理由は「何かやった気になって満足しているだけだから」です。

 

国土交通省が発表した交通事故統計を見ると、最近10年間で、貸切バスの死亡・重傷事故件数は横ばいで推移しています。

 

貸切バスの運転手にはクレペリン検査が義務付けられているので、クレペリン検査に効果があるのであれば事故率は下がるはずですが、実際にはそうなっていません

 

また、クレペリン検査を実施した事業者の感想を聞くと、「早期離職が減った気がする」「人材のマッチングがうまくできるようになった」というフワッとしたものばかりで、

 

「交通事故率がxx%減った」とか「離職率がxx%減った」という定量的な効果を見かけることはありません

 

つまり、クレペリン検査を導入する企業は、効果があるかどうかわからないクレペリン検査をとりあえず導入して、

 

「何かやった気になっている」だけの可能性があります

クレペリン検査が意味ない理由③: 受検するだけで疲れるから

クレペリン検査は30分間ひたすら計算をし続けるというもので、とても疲れます。

 

受検した日はグッタリしてしまうはずで、とても仕事ができる状態ではないでしょう

 

従業員がクレペリン検査を受けた時間に対して時間外手当を付けてくれる会社もあるようですが、

 

これだけ疲れる試験を受けた当日は有給休暇扱いにするべきだという意見もあります。

 

従業員に定期的にここまで負荷をかける試験なんてクレペリン検査くらいのものでしょう。

 

この1点を取っても、「クレペリン検査は意味ない」と言われてしまうのも無理はないのではないでしょうか。 

クレペリン検査が意味ない理由④: ぼったくりの疑いがあるから

 

そんなクレペリン検査ですが、企業が実施しようとするとどれくらいの費用がかかるのでしょうか?

 

公式サイトに掲載されている料金を元に、ざっと計算すると下記の通りとなりました。

 

クレペリン検査に必要な費用(従業員100名に受検させる場合)

・検査用紙購入費   11,000円

・判定料         2,420円

・数量的評価料     105,000円

・ガイダンス判定料 2,200円

計 120,620円

 

クレペリン検査の結果は「回答数」「正答率」さえあれば診断できるので、システムによって自動的に診断できると思われます。

 

しかも開発された1920年から100年間ほとんどアップデートされていない心理試験なので、その評価方法も確立している可能性が高いです。

 

つまり、診断するためにほとんど人件費はかからない可能性があるのに、検査費用が10万円以上かかるのはいかがなものでしょうか?

 

これでは「クレペリン検査は意味ないし、ぼったくりなのでは?」という意見が出てしまっても仕方がありませんね。          

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