知恵袋に以下のような質問がありました。
自転車のフリーパワーですが、実際に意味あるんでしょうか?購入を検討しているのですが何が良いのかいまいちピンとこなくて
自転車の「フリーパワー」とは、「自転車の内部ギアにシリコンを搭載したギアクランクのこと」を指します。
フリーパワーは「電動自転車の半値以下で購入できる」ことや、シリコンの反発力を利用して「坂道や膝への負担を軽減」できるのが魅力です。
しかし、試乗しても「普通の自転車とあまり変わらない」や「シリコンのアシスト感がまったくない」といった否定的な意見が多いようです。
本当にフリーパワーは意味がないのでしょうか。
実際に検証してみました。
まずは検証結果を回答します。
フリーパワーは意味がありません。
無意味な理由を以下の項目で詳しく解説します。
フリーパワーが意味ない理由①「本当にアシストしてるの?」と疑うくらいアシストを感じにくい
フリーパワーを実際に店舗で試乗した人や、購入者に意見を聞いてみました。
すると、90%以上の方が以下のような感想をお持ちでした。
・「最初のペダルの踏み始めは軽く感じるだけで、あとは普通の自転車と変わらない」
・「走り続けると遅れて微妙な後押しを感じるが、あくまで微妙に感じるだけ」
・「楽に進んでいる感じがまったくしない」
フリーパワーの強みは「踏み込んだ力を吸収して、その反動を利用してペダリングを楽にする」ものですが、まったく楽になっていないようですね。
上記の感想もあることながら、フリーパワーは普通の自転車よりも高価なだけの無意味な自転車であると言わざるを得ません。
フリーパワーが意味ない理由②シリコンの感触が「グニャ」っとして気持ち悪い
人によってはフリーパワーのシリコンの「グニャっとした感触」が無理なようです。
とくに「立ち漕ぎをするとシリコンがグニャグニャして気持ち悪さが悪化する」という意見も多くありました。
普通の自転車よりも進んでいる感じがまったくなく、ペダルを踏むのが気持ち悪いなんてあれば、これは新しい拷問の1つでしょうか。
このような否定的な意見が多いフリーパワーは無意味であると言えてしまいますね。
フリーパワーが意味ない理由③ペタリングできる人が購入するとお金の無駄になりがち
フリーパワーはペダルを踏み込んだ力を一旦シリコンに蓄えてから、踏み込めない場所でシリコンを解放してペダルが楽になるものです。
つまり、ペダリングが苦手で踏み込みだけになっている人には意味があると言えます。
しかし、もとからペダリングを綺麗に回転させることができている人は、シリコンに力を蓄える必要がないので意味がないです。
参考までにフリーパワーのママチャリと通常のママチャリの価格は以下になります。
フリーパワーのママチャリ: 税込 65,800円
フリーパワーでないママチャリ:税込 19,800円
4万円以上の価格差があるので購入時は注意したほうが良さそうですね。
フリーパワーを入れるくらいならペダリングの練習をしたほうが体幹が鍛えられて金銭面でも得をします。
もし、ペダリングが苦手だからお金で解決したいとなればフリーパワーを購入すると良いかと思いますが、フリーパワーを購入するときは必ず試乗してみるのが無難です。
なぜなら多くの人がシリコンの感触に否定的だからです。
フリーパワーが意味ない理由④効果を期待しにくい割にメンテナンス費用が高いだけの金食い虫
フリーパワーの購入方法は以下の2つがあります。
・最初からフリーパワー付きの自転車を購入する方法
・既存の自転車にフリーパワーのパーツを付ける方法
前者の「最初からフリーパワー付きの自転車」はとにかく通常の自転車よりも高いです。
であれば、既存の自転車にフリーパワーのパーツを付ける選択肢になるかと思いますが、もっとも安いものでも1万円以上します。
1万円を出すことでシリコンのアシストを感じられて、かつ坂道や長距離のペダリングが楽になるのであれば魅力的な自転車パーツでしょう。
しかしながら、多くの方がアシスト力をまったく感じなかったという意見が多く「1万円出してまで購入するのは…」と購入を避けます。
さらに、フリーパワーは「シリコンに寿命があるのでメンテナンス費用が発生」します。
フリーパワーのHPには、「耐久テストを200万回以上行っていて耐久性はバッチリ!」と記載がありますが、半年~1年を目安に定期的なメンテナンスが必要なようです。
フリーパワーは効果を感じにくい割りに、そこそこ値段がかかりメンテナンス費用もかさんでいくとなると金食い虫という嫌味も言いたくなる人が増えるのも理解できそうです。
これらのことからフリーパワーが意味がないことが分かります。
フリーパワーが意味ない理由⑤坂道や膝への対策なら電動自転車のほうが良い
フリーパワーは通常の自転車と電動自転車の中間に位置していますが、非常に中途半端な立ち位置にいます。
なぜなら、シリコンによるアシストの感じにくさや金額・重さなどを考慮すると通常の自転車以下の可能性すら出てきそうだからです。
フリーパワーを付けたら自分の自転車が電動自転車のようになって、しかも電動自転車よりも軽くて安いなんて勘違いをしないように注意してください。
また、どんな人がフリーパワーが良いと思っていて、どんな人がフリーパワーの使用感が悪いと言っているかを以下にまとめてみました。
・とにかくペダリングが苦手
・自転車にまったく乗り慣れていない
・一部の脚力がない高齢者
・普段から自転車に乗っている人
・普通にペダリングができる人
上記の「フリーパワーに向いている人」を見ても、特別にフリーパワーにこだわる必要がないと思われます。
なぜなら、電動自転車が8万円代から購入できるうえに、フリーパワーよりも2万円ほど高い程度です。
フリーパワーは坂道ではほとんど役に立たないようですが、電動自転車は坂道で真価を発揮します。
総合的に評価しても電動自転車のほうがフリーパワーよりも優れているのが分かります。
このことから、中途半端で無意味なフリーパワーを購入するくらいなら電動自転車を購入したほうが良さそうですね。