医療費控除 0円は意味ない？住民税の減税効果が限定的

知恵袋に以下の質問がありました。

医療費控除についてですが源泉徴収額0円だった場合住民税が減額される可能性があると聞きましたが前年の医療費が生命保険の補填なしで自費で85万位かかったのですが月々2200円位住民税を払っている場合どのくらい住民税の減額の可能性があるのでしょうか？
引用：知恵袋

医療費控除は、年間の医療費が一定額を超えた際に所得税の控除を受けられる制度です。

しかし、多くのケースで所得税の還付が期待できない、または医療費の自己負担額が基準を満たさないなど、その有効性に疑問があります。

特に、手続きの煩雑さや住民税の減税効果の限定性、確定申告の期限を逃すリスクなどが問題となっています。

そこで、実際に医療費控除が意味あるのか、それとも意味がないのかを調査しました。

調査結果を回答します。

医療費控除は意味ないです。

無意味である理由を以下の項目で解説します。

医療費控除が意味ない理由: 所得税の還付が期待できないケース

医療費控除の主な目的は所得税の還付ですが、すでに基礎控除など他の所得控除で課税所得が0になっている場合、戻ってくる税金がないことがあります。

例えば、所得が低く基礎控除だけで課税所得が0円になる場合や、他の控除額が多く所得税の負担が既にない場合などです。

このような状況では、医療費控除を受けても所得税の還付は期待できず、結果的に無意味となる可能性が高いです。

医療費控除を受けるためには、年間の医療費の自己負担額が10万円を超える必要があります。

しかし、多くの場合、医療費の自己負担額がこの基準に達しないことが多いです。

特に健康保険の適用を受ける医療費は、自己負担額が低く抑えられるため、控除の対象となりにくいのです。

さらに、小額の医療費を何度も支払うケースでは、その合計が10万円に達することは稀で、多くの人にとって医療費控除の恩恵は限られています。

医療費控除を受けるためには、領収書の収集や確定申告書の作成など、多くの手続きが必要です。

この手続きの煩雑さは、医療費控除の利用を妨げる大きな要因となっています。

領収書を一年間保存し、確定申告の際にそれらを整理するのは時間と労力を要する作業であり、忙しい日常生活の中でこれを行うのは現実的ではないと感じる人も多いでしょう。

所得税の還付が0円の場合でも、医療費控除によって住民税が減税されることがあります。

しかし、この減税効果は比較的限定的で、大きな節税効果は期待できません。

住民税の減税は、所得税の還付額が少ないか0円である場合に限られ、その額も少額であることが多いです。

そのため、医療費控除を利用しても、実際の節税効果は大きくないと言えます。

確定申告の期限を逃すと、医療費控除を受ける機会を失います。

年間を通じて医療費がかかったにも関わらず、期限を逃すとその利益は得られません。

確定申告は通常、翌年の2月16日から3月15日までの期間に行われますが、この短い期間内に全ての書類を整理し、申告を完了させるのは困難です。

忙しい日常の中で期限を忘れがちであり、結果として医療費控除を受ける機会を逃してしまうことも少なくありません。

医療費控除の仕組みは比較的複雑で、一般の人が容易に理解するのは困難です。

この複雑さが、医療費控除の利用価値を下げている可能性があります。

医療費控除を理解し、適切に利用するためには、税法に関する知識が必要ですが、多くの人にとってこれはハードルが高いです。

また、複雑な計算が必要な場合もあり、これが医療費控除の利用を躊躇させる一因となっています。